▼今ホットな議題にかぎらず、あらゆる論争には3つの勢力があります。少数の賛成派・少数の反対派・そして圧倒的大多数の「フォロー派」です。

 良心をもって安保に賛成する人たちは、目に見える形で対抗出来る力をもって相手に戦争させる気を起こさせないことが目的であって、再び野望を企んで他国を攻める帝国主義の実現が目的ではないです。

 良心をもって安保に反対する人たちは、国と国との外交努力・ロビー活動によって他国の軍事力を小さくすることが目的であって、他国に媚びへつらう売国主義の実現が目的ではないです。

 「より多数の合意」で正義が決まる以上、どちらかが勝ちどちらかが負けるという構図にどうしてもなりますが、賛成する立場と反対する立場、それぞれの良心派が目指すところは同じですね。『日本の平和』です。

 この双方を挟んだ、基本スタンスがどっちつかずの多数が、両極端な団体をそれぞれ支持することで一見賛成・反対派に回りつつも、個人として具体的な意見を持たず、偏った感情に大部分を任せて拡散しているところにも、不毛な憎悪の一端が見えます。

続: 2015年08月01日

 こんな表面だけ触った所感を書いてから吉崎達彦さんの分析を読むと、有意義な議論の作り方をありありと学ばされますね。私は溜池通信572号の安全保障に関する分析に賛同するものです。